きのうの続き

あんまり面白みがなくて申し訳ありませんが、今日は昨日の続きで夏の花のイラストを描きました。
せっかくだから8点セットで出そう。

今日の一曲

ボーっと絵を描いていると、昔のことなどを思い出します。
今日ぼんやりと思い出したのは、新卒で入った会社にいた、デザイナーで大先輩のおじさま(5~60代ぐらい)です。
ほとんど接点はなかったうえに、一年もせずに病気(うつ病)を理由に退職されてしまったと思うのですが、絵のうまいかたで、一日中ほとんどずっと居眠りをしていました。
当時かなり激務な職場で終電になることも多かったので、一日寝ていて定時になると帰っていく様子に正直モヤモヤしていました。いまでこそ、その方にも病気とか、職場での微妙で複雑な事情がいろいろあったということが分かりますが、当時は若かったため何もわかっておらず、『なんでこのおじさんだけ仕事をしないんや』と思っていたのでした。
しかしおじさまは時々気さくに話しかけてきてくれて、昔の自分のポートフォリオなどを見せてくれたりしました。

そのおじさまがある時、私が仕事をしているのを見ながらこう言いました。
「前から思ってたけど、キミはデザインになかなかいい曲線を使うよね。そういう線を持ってる人は意外とあんまりいないんだよ。」
突然のことばにびっくりすると同時に、うれしかったのを覚えています。そしてその一言は15年ぐらいたった今でも、時々私を力づけてくれているような気がするのです。

そのおじさまは私だけに限らず、折に触れて職場の人たちに親しげに、肯定的な言葉をかけていたように思います。
当時はそのおじさまにとっては、色々と弱っていた局面だったと思うのですが、そういうふうに周りの人に意識的に暖かい言葉を投げかけてくれていたわけです。
人の記憶に残って相手を生かすことというのは、何か大きい功績を残したりとか、そういうことではなく、ほんとにささやかな思いやりや温かさなんだなあとぼんやり思ったのでした。

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